カラスミとワイン

魚卵とワインは合わない、巷でときどき聞かれる言葉です。なぜ合わないか、その理屈を聞いたことがある人は少ないと思います。

大手企業の研究で、生臭さは、魚介類に含まれている過酸化脂質と、ワイン中に含まれる鉄イオンの両方が口の中で重なったときに起きることが分かりました。鉄イオンはワインの他、ビールにも含まれているようです。カラスミは過酸化脂質の多い食材なので生臭さが口の中で起こりやすいというわけです。ではどうしたらいいか、イタリアではカラスミとワインを合わせているし。その点も研究が進んでいて、口の中にオイルや酸を加わると生臭さが発生しないとのことです。実際イタリアのからすみパスタは仕上げにオリーブオイルをどぼどぼ掛けています。

当店ではオイルをどぼどぼ掛けることはしませんが、スライスしたカラスミをオイルでマリネしてご提供しております。白ワインはもちろん、赤ワインでも問題ありません。一方で、毎月鉄イオンの少ないワインを選んでご用意しており、料理とワインの両側から対策しています。

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