記憶

今月、1万円のコースの話で恐縮ですが、7年もの以上の桑名産やまと蛤をお出ししております。お皿の中で大きさをどう表現しようか色々考え、最終的には切らずのそのままお出しして、ナイフ・フォークでお召し上がりいただくことにしました。当店ではナイフは滅多にご用意しません。基本的に箸で楽にお召し上がりいただけるよう、一口サイズに切ってご提供しております。

すると、先日、あるお客様から帰り際に、「蛤最高でした」とのお言葉と共に、両手はナイフフォークで切るジェスチャーをされていました。蛤の味だけでなく、”ナイフで切った”という記憶、”ナイフで切るほど大きな蛤だった”という記憶が残ったんだなぁ、と妙に嬉しくなりました。

食べやすいお皿と記憶に残るお皿、バランスを考えていきたいです。

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