意地

先週は全国的に風が強く、市場にも魚が少ない状態でした。そんな中、目を引いたのが細魚。カンヌキ(150g以上/匹)を持ってる魚屋さんが2,3軒、価格はいつもの2.5~3倍。買おうか買わまいか。当店は月替わりのコース料理ですが、仕入れ状況によって多少コース内容が変わります。細魚もここまで高いと別の魚を選択したくなりますが、細魚は先月使っていませんし、来月も使う予定がありません。定期的にお越しくださっているお客様にカンヌキ細魚はお出ししたいところです。

一方で、魚屋さんも卸売市場(熱田区)で高値で競って買ってきています。売れるかどうか分からないし、売れ残ったら大変な損失です。それでも”いくら高くても細魚が欲しい”というお客様(飲食店)のために意地で買ってくるそうです。ここまで高いともう利益を設けず、仕入れ値を売値に設定するそうです。そんな話を聞くと、当店も意地で買ってしまいます。細魚3匹で5千円(涙)。粋なのかバカなのか・・・。ただ、市場を1週回って、最後に細魚を買った魚屋さんに戻ったら、細魚完売していました。意地っ張りな料理人がたくさんいるようです。

私は意地とか根性とか好きではない、というか、どちらかというと嫌いな言葉ですが、早朝、時々意地を張っています。

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