3.8k、白子入り。イタリアンなので薄造りにはしません。
時事ネタに触れて
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191119-00000068-kyodonews-soci
お店と全く関係ない話題で失礼します。
トヨタ社員パワハラ自殺、残念なニュースです。と同時に自殺にまで追い詰められるような状況で、なぜ会社を辞めることができなかったのか、という疑問もあります。
大企業に新入社員として入ると、「これで安泰、一生辞めない、親が喜んでいるから」と自分自身の可能性や逃げ道に蓋をし、人生を縛ってしまう、そういう人をたくさん見てきました。その結果、体調を崩す方は意外と多いです。
私自身も、上司からクソみたいなやつ、と言われたこともあります(尊敬していない人だったので何も感じませんでしたが…)。私の会社員での経験上、やはり何人かに一人の割合で暴言を使う人はいます。ですので、上司の罵声に敏感な人は、問題を解決することよりも、問題から逃げた方がいい、そう強く思います。その上司との間の問題を解決できたとしても、また近い将来、別の上司との間に新たな問題(パワハラ)が湧いてきますので。
多くの人がこの問題で悩んでいます。そして表に出て来ませんが、このような悲しい死は少なくありません。周りの期待・気持ち・顔色より自分の命を大切に、改めてそう感じました。
自家製カラスミ13年目
今日はシェフではなくデザート、カラスミ、ワイン担当の私(村田の妻)が書かせていただいています。私にカラスミの仕込み方を教えてくださったのは、日本料理店でもお鮨屋さんでもなく、当時豊橋でお手伝いをさせていただいていた「リストランテ フラスカティ」の榊原シェフでした。料理人の世界では「修行○年目」にやっとレシピを教えてもらえるということがまだまだ多かったこの時に、榊原シェフは1年目の私に惜しげもなく作り方を教えてくださいました。いただいたお給料でシェフが仕入れるものと同じボラの卵巣を買い、仕込みを教わり、塩抜きや干し加減が上手く調整できず失敗に終わることも多々ありました。。。何事もあまり長続きしない私ですが、カラスミ作りだけはこの12年間情熱の火が消えたことがありません(笑)13年目も、昨年よりさらに美味しいカラスミを皆様にお届けできるよう、ボラの卵巣と毎日会話しながら丁寧に仕込んでいきたいと思います。
プロフィール欄に私の経歴を追記しました、お時間ありましたらそちらもぜひご覧ください。
時事ネタに触れて
新しいコーナー作りました・笑(3回以上続いたことがない・汗)
ヤフートップニュースに挙がっていました、ズワイガニ初競り500万円。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6341783
(リンクは8日には切れてしまうと思います)
私の中で、蟹ほど外食に向いている食材はないと思っています。自分で殻割ってほじってたら、美味しさ半分になりませんか?人にほじってもらって食べるのが贅沢、そう思うが故、当店ではなるべく蟹の料理は準備するようにしています。
国産の蟹と言えば、、、何が思い付きますか?ズワイ蟹、毛蟹、渡り蟹、タラバ蟹。タラバは厳密には蟹ではないですし、99%以上冷凍での流通です。近海ものでは渡り蟹、私はとても好きです。数年前は市場での価値はかなり低かったですが、最近は昇り調子です。そして、タグ付きでブランド化が進んでいるのがズワイ蟹と毛蟹。さらに、こうしてネットニュースになるのはたいていズワイ蟹。やはり一番多くの人が好きなのでしょうか。
当店でも今年は積極的にズワイガニを仕入れていきます。そして、ズワイガニの雌、勢子蟹も解禁となりましたが、今シーズンは使わない予定です。お召し上がりになりたい方は遠慮なく仰ってください。理由は、雄に比べて味が薄い。内子も珍しいけど、、、といった感想です。ずっとそう思っていましたが、昨年までは必ず使っていました。身をほぐすのに手間がかかる、手間こそ価値、という価値観だったからです。今は贅沢を感じてもらいたい、というコンセプトで営業していますので、雄、なるべく大きいものを仕入れていきます。ご期待下さい。
そう言えば、先日、数年ぶりにご来店下さったお客様がいらっしゃいました。帰り際に「コンセプトが随分変わりましたね」とのお言葉頂戴しました。私が飽きると変わっちゃうんですよね・笑。良い面も悪い面もあるかと思いますが、引き続き、ご愛顧のほどよろしくお願いします。余談ですが、好きな四字熟語は朝礼暮改です。
大失敗
本日、姉妹店の名古屋前ちらし鮨 粋はリニューアルオープンとなりました(細かい部分が未完成ですが、お客様をお迎えできる状況にはなりました、が、ご来店は来週の金曜以降がお勧めです)。
たった一年で大幅なリニューアル、その理由は私の失策が重なり、大失敗のお店となってしまったためです。
少々暗い話にはなりますが、私は父親が早くに障害者となりました、失語症と手足の不自由、あと表情がやや不自然。子供ながらにいろいろ思い感じることがあったわけですが、身近にいて分かったこと、それは、生活における不自由さそのものではなく、働けないこと、仕事できないこと、つまり、誰かの役に立てないこと、これが本当に辛そうでした。ですので、いつか障害者が気持ちよく働けるような職場を作りたい、頭の片隅にはそんなことがありました。
お陰様で、魚介のイタリア料理murataはお客様に恵まれたので、機は熟したかな、と思い、障害者だけで運営する飲食店の構想を練りました。自分の父親をイメージしていたので、お客様と店員との接触を極力避ける、サービスは極力簡素化する、そんな内装やシステムにしてみました。
何人かの障害者の方と面談しました。そこで私の考えの甘さを痛感させられました。具体的には私の持つ障害に関する情報が薄く、狭すぎました。面談した多くの方は攻撃性が強く、最悪の場合暴力・暴言が出てしまう、とのこと。その対象が私だけならいいのですが、私の家族に及んでしまうとなると、もう何をやっているのか分かりません。戦力として、コンマいくつかの方が集まれば何とかなる、と思っていましたが、戦力としてマイナスの方に健常者をマンツーマンで付ければ何とかなる、そういう状況でした。
色々悩みましたが、私では力不足と結論し、私の構想はこのタイミングでは諦めることにしました。
そこで、お店を開店しなければよかったのですが、出来上がってしまった箱(内装)でやれることをやってみよう、という、たいして”思い”のない状態で人を雇い、始めてしまったので、何とも中途半端なお店になりました。
もともと障害者を雇うつもりが健常者を雇ったことで、効率を重視してしまい、とはいえやはり他人が運営していたので思うようにいかないこと、信じられないようなことが続きました。私の器が小さく、大きなストレスを感じ、妻と相談し、お店を畳むことも含め、一から自分たちの仕事・生活を考え直し、結果、思い切って投資してちらし鮨店をリニューアルする運びとなりました。
新しいお店は私と妻と、時々娘で営業する、お持ち帰りメインの、お好みのネタをお客様にお選びいただくちらし鮨店です。旅行が旅行そのものだけでなく旅行の準備が楽しいように、食べるときだけでなく、選ぶことを楽しんでいただけるようなコンセプトの店構えです。お時間ございましたら是非足をお運びくださいませ。楽しい時間を過ごしていただけるよう努めます。応援、よろしくお願いいたします。
そんな中本日、雑誌の取材の依頼をいただきました、あざーす!(←このセリフを一回使ってみたかっただけです、お客様に向かって口にすることありませんのでご安心下さい・笑)