アオリイカ

3.5kのアオリイカです。もはや生まれたての赤子と同じ重さ。市場で3k-upは全て買います!と月初に発言してしまい、何十杯も揚がったらどうしよう、と内心ドキドキしていましたが・笑、結局この一杯だけでした。

下世話な話になりますが、烏賊というと一杯いくらぐらいのイメージでしょうか、500円?富山湾内蛍烏賊だと50円ぐらい。こちらの障泥烏賊、1万円超えです!

そして、これを今月はフライにしています。イカフライ・・・スーパーに売ってそうですね・笑。もちろん、当店では一工夫、二工夫してご提供しております。

最近同業の方と”美味しさ”の好みについて話してたときに、ある方が「未知の味と既知の味のバランス」と仰ってました。知っている味の延長に、一定の割合で知らない味が入ってくる、その割合が大きい方が好みなのか、小さい方が好みなのか。

さて、当店のイカフライ、皆様がご存知のイカフライの味の延長に、どのぐらい未知の味が入っていたでしょうか、その割合は皆様の好みだったでしょうか。過去形になってしまいましたが、このイカフライは今月いっぱいのメニューです。28日から30日、少し空きございますので、お時間あります方は是非お試しください。

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海老からとった出汁を煮詰めて

ある日の市場で、大きめの地の手長海老と地の牡丹海老が両方売ってました、こういうのは何も考えずに即買い。味噌たっぷりですし、いい出汁がとれます。今まではこの出汁をリゾット、パスタに使っていました。

しかし、最近GV(ガストロヴァック)なる調理法を知り、いろいろ試作をしております。平たく言うと、海老の頭や殻からとった出汁を煮詰めてソースを作り、そのソースで生の海老身をマリネする、といった感じです。

ちなみに、海老にはアミノ酸も核酸も含まれているので、比較的味付けを要しない食材と言えるかもしれません。塩は必要ですけどね。

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4月のグラススイーツ

今月は抹茶とショコラのマリアージュをグラススイーツにてご用意しております。

抹茶は愛知県豊田市吉原町の高香園さんより「長安」を使用しジェラートに仕上げております。「長安」は若芽だけを丁寧に手摘みし、清々しく華やかな香りと凝縮した旨みを持つ鮮やかな色合いの高品質な抹茶です。

今話題の第4のチョコレートと言われるルビーチョコレートと、カカオ分70%のヴァローナ社製チョコレートを組み合わせます。

カフェはこちらも豊田市、小原地区西村自然農園さんの玄米珈琲。低農薬で栽培された玄米をじっくり焙煎した、ノンカフェインのお茶です。濃厚な味わいのグラススイーツの余韻と好相性です。ぜひお試し下さい。

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核酸を

今月は地貝のパスタをご提供しております(昨年記録的豊漁だった鳥貝は今年記録的不漁・・・)。ミル貝や青柳でご用意しております。

貝類はアミノ酸やコハク酸の旨味がありますが、イノシン酸は含まれておりません。別の食材で補ってあげることで相乗効果が出ます。候補としては鶏、鰹節、煮干し、、、いろいろ試してみた結果、小女子(玉筋魚)をさっとゆでて、36時間(20時から日を跨いで8時まで、天気予報で湿度の低い日に)干して砕いたものを使うことにしました。

ちなみに、三河湾の小女子漁は不漁どころか、2年連続禁漁が決定しております。そのため、大阪湾のものを使っております。

ご家庭で、帆立や浅利のパスタを作られる際は、鰹節や鶏の出汁(パックのものでも○)、干し椎茸の出汁を少し入れてみるといいと思います。小女子や煮干しは少々手間がかかるので・笑。貝類のパスタに醤油や野菜、ニンニクやチーズなどを加えてもアミノ酸が増えるだけで、相乗効果は生まれません。

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三重県産ムラサキ雲丹

尾鷲の雲丹です。これから9月ぐらいまでの漁期です。ミョウバン無添加、余韻に雑味のない、きれいな味わいが特徴です。それでいて濃厚な面もありますので、ワインは甘め(カテゴリーは辛口ですが、葡萄を陰干しして糖度を上げたものを使用)の赤で合わせます。

雲丹と言えば北海道が定番ですが、当店では三重県の雲丹を積極的に使わせていただきます。

ちなみに写真は雲丹3~4個分です。海女さんが盛り付けてくれて、出荷されます。とげも元々はもう少し長いのですが、切ってくれています。

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味と触感

柔らかくて美味しい、サクサクして美味しい、モチモチして美味しい、これらを外国語に訳すのはとても難しいです。

外国人にとって味と触感は別物です。柔らかい and 美味しい なら通じます。しかし、美味しい because 柔らかい は意味不明のようでした。私は会社員時代、外国人と仕事する期間が5年ぐらいありました。彼らと食事をするたびに、日本人にとって触感がとても重要であること、もっと言うと、触感が味に影響を与えることを痛感しました。外国人は触感と味は別で捉えているように感じました。

牛肉の炭火焼、最も高価な部位の一つにヒレがあります。しかし、肉屋さんなどの肉に詳しい人、肉をたくさん食べている人ほど、「ヒレは柔らかいけど味が薄い、ももの方が少し硬いけど味は濃い、外もものハバキという特に固いところが一番好き」と言ったりします。(ハバキは本当に硬くてお客様には怖くて出せません、苦情になりそうで・・・笑)

先日、ちょっとしたきっかけがあって、ヒレを仕入れてみました。試作がてら焼いてみて、妻と食べてみました。二人とも「柔らかくて美味しい」と言ってしまいました・笑。試しに3月の最終盤にお客様にお出ししました。何人かの方が「柔らかくて美味しい」と喜んでおられました。

ということで、牛肉はヒレも使ってみようと思います。ずっと、ももの真ん中の部位、”シンシン”の一辺倒だったので。シンシンはシンシンで肉の味がしっかりして私は大好きです。


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閑話

少し前にネットニュースで大きく取り上げられたバイトテロ。

私が雇い入れている方の一人に、宅配寿司店で、それなりの地位まで登り詰めた方がいました。銀の・・・です・笑。宅配寿司のシェアを半分以上持っているマンモスすし店です。利用されたことのある方も多いと思います。

その方とはよく口論になりました。「鮪は冷凍使った方がいいですよ、ロスがなくなりますから、銀の・・・では私が仕入任されてから全部冷凍に代えました」「巻物は酢飯とネタの割合は70:30がベストです、大手の回転寿司はだいたい80:20です。コストの問題で。銀の・・・は高級宅配寿司なので具が多いんです」「白身は冷凍のフィレになっているものを仕入れれば、魚を捌く手間が省けます」「おぼろは化学調味料使った方が色が映えますよ」

それに対し私たちは「冷凍ものは使いません」「巻物の酢飯とネタの割合は60:40でお願いします」などと応えます。品質に関わる部分は譲れません。

大手の寿司店はコスト優先です。それはそれで低価格で寿司をお客様に提供している点で素晴らしいことです。しかし、寿司が大好きで大手に社員やバイトとして働き始め、何もかもコスト、コストと言われたらどんな気持ちになるでしょうか。ひどい寿司店になると、脂のない低品質な鮪にサラダ脂を塗って”トロ”としています。従業員がこの店の寿司はひどい、それを世の中に知らしめたい、と思っても不思議ではありません。その手段がネットニュースになったようなやり方は間違っているとは思いますが・・・。

バイトテロを起こした方、もしかしたら寿司に情熱をもっていた方かもしれません。同じ業界で働き、大手寿司店の裏事情を知る者としての、違った角度からの見方をお伝えしたく、今日はこのような記事となりました。

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