今月から、お料理8皿に合わせてワイン又は日本酒を8種類、ペアリングという言葉をメニューに掲載したところ、7割ぐらいのお客様からご注文いただき、驚いております。
従来より、お料理ごとにワインをご用意していたのですが、ペアリングという言葉は使っていませんでした。理由は、お客様のお飲みになるペースを乱してしまうのでは、と思ったからです。次のお料理が出てきたら、その前のお料理に合わせたワインは飲きらなければ、みたいなストレスがかかるかな、と。
そこで、少量(45ml)から、ご用意するとともに、途中で量を変えても、止めてもOK、というラフな感じにしました。
料理とワインのマリアージュ、という言葉がありますが、そもそも料理の中にも色々な味が重なっており、その加減、塩梅を料理人が決めるわけですが、料理とワインのマリアージュとなると、更に味が重なります。そこまで考えて味付けする必要があります。回りくどくなりましたが、ワインを飲むか飲まないかで、料理の味のバランス感が変わってきますので、ペアリングされる方とそうでない方とで味付けを変える必要があると考えています。
具体的には天ぷらを塩で食べる際に、柑橘の酸味が欲しいとします。天ぷらにレモンを添えるのもいいですが、ペアリングのお客様には柑橘の酸をダイレクトに感じるワインをご用意して、天ぷらには敢えてレモンを添えない、ペアリングをご注文いただいていないお客様には添える、といった感じです。
難し所はもちろんありますが、小さなレストランで、かつ、コース料理のみ提供するレストランならでは!という感じもしますので、挑戦しています。
あと、当店ではワインを抜栓後、すぐに真空保存容器に入れます。そのためワインのロスが全くなく、お安く提供できます。今月は1万円を超えるワインもペアリングに入れてました・笑。ただ、背反としては、お客様の前でお注ぎすることができません。真空容器からお客様の前で注ぐのは、さすがに雰囲気が悪くなりますので・・・。バックヤードで、きっちり量ってご提供しております。
余談ですが、営業終了後のグラス洗浄に時間が掛かり、12月より帰宅時間が15~20分ぐらい遅くなっています・笑